茅野駅-車山高原(1580m)ー茅野駅(2015.7.26)←

2015年07月29日 12:53

三十年近く前、家族キャンプで出かけた蓼科、ビーナスラインの景色と車山高原のリフトを目的に自力踏破を企てた。出発はすっかり明るい5:12。

夏を迎えると青春18切符は必需品になる。時間が余るほどある我ら退職組は、各駅停車にトコトコ4、5時間揺られて遠方を訪ねることができる。まして自転車を携行して気の向くままに「人生万歳」と言いたくなる。
ただ夏期の車内温度は低く1時間も揺られると、長袖シャツが必要になること。短区間は心地よいのだが。

茅野駅を出発兼帰着ポイントとし、輪行キャスター装置約2キログラムをコインロッカーに放り込み身軽なランとした。

これから峠道に入るぞとナビは教えてくれた。 道が逸れる角にコンビニを見つけ500ccボトルを求めた。 先日登坂途中で飲料水が切れた苦い経験から。 買い求めたボトルをサドルバッグに詰め込んでいると背後から 「これからどちらへ」と。 「白樺湖から車山高原まで」「どこかお泊まりで」「いいえ今日帰ります。ダウンしたら引き返します~」「気をつけて~」「はいありがとうございます」と交わし振り向いた。

そこには往年のクロモリと見える細った濃紺のフレーム、 斜めチューブにはベアワイヤーのダブル変速レバーが、そして白のバーテープを巻いたドロップハンドルが~。 兎に角自転車全体が懐かしく目を近づけ覗き込んでしまった。 82歳になる現役サイクリストでした。 これまでお会いした中の最高齢者であり、思い出話をたくさん聞かせて頂きました。退職を機に昔自転車でよく訪れたここ茅野の地に住まいを移されたとか、現在も4台の自転車を持ち等々、これぞ自転車を愛する方と思え、また自分の自転車人生も未だ続くことを悟った。

白樺湖までの大門街道は南北に通る為、登坂中は背中にガンガンの日差しを浴びて厳しかった。 白樺湖の3キロほど手前で飲料水も残り少なく、上りこう配に自転車を左右に振られゆっくりゆっくりペダリング、 虎視眈々と自販機を探すも無し。 水を節約しつつ走行。

ほぼ予定時刻近くに白樺湖湖畔に到着するなり、食事処で好物のソフトクリームを頂き、厨房の女店員にボトル2本を差出し水の補給をお願いすると『よそは駄目だけど内ではやってやるから~氷も入れるからね』と

三十数年振りに訪れたが、やはり美しい高原で、自力でたどり着いたせいかひときわそう思えた。

目的の高原リフトで頂上まで、実はもう一つの目的があり、昔リフトの斜面に見た『マツムシソウ』を楽しみにしていたが、時期が外れたのか、天候のせいなのか 全く見られず唯一がっかりさせられた。